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創造/実現道具・素材

自分たちの独自性と社会を繋げる1枚絵の書き方

組織の独自性を効果的に表現し、社会との連携や内外の理解促進を図る際、「1枚絵」による視覚的な概念化は極めて有力な手法です。本記事では、その「1枚絵」の構築方法を、実際の組織概念モデルをベースに詳説します。読み手の共感を得ながら、自組織のミッションと日々の活動を社会的価値へ繋げるためのポイントを網羅します。

この知恵で考えられること

組織の独自性を効果的に表現し、社会との連携や内外の理解促進を図る際、「1枚絵」による視覚的な概念化は極めて有力な手法です。本記事では、その「1枚絵」の構築方法を、実際の組織概念モデルをベースに詳説します。読み手の共感を得ながら、自組織のミッションと日々の活動を社会的価値へ繋げるためのポイントを網羅します。

自分たちの独自性と社会を繋げる1枚絵の書き方

組織の独自性を効果的に表現し、社会との連携や内外の理解促進を図る際、「1枚絵」による視覚的な概念化は極めて有力な手法です。本記事では、その「1枚絵」の構築方法を、実際の組織概念モデルをベースに詳説します。読み手の共感を得ながら、自組織のミッションと日々の活動を社会的価値へ繋げるためのポイントを網羅します。


1. なぜ1枚絵なのか?— 情報の分かりやすさと共感醸成の基礎

複雑多様な組織構造や理念、機能を言葉やテキストだけで表現しようとすると、理解が追いつかず肝心なメッセージが埋もれやすくなります。1枚のビジュアル図解は次のメリットをもたらします。

  • 全体像をひと目で示す:複数要素の関連性や階層構造を視覚的に理解できる
  • 抽象的理念の具体化:曖昧な言葉を視覚という直感的手段で掴むことが可能に
  • コミュニケーションの共通言語化:組織内外で認識をすり合わせやすい
  • 意思決定やアクションに直結:戦略や役割の明確化が早まり、実践へ繋がりやすい

2. 独自性を形作る三つのキーピラー

画像モデルを参考に、多くの組織が自らの独自性を表現する際、以下の3つの領域の明文化と構造化を行っています。

2.1 ビジョンに向けて社会を巻き込む【コア・コンピタンス】

  • 組織の「存在意義」や「目指す未来」を表す核的要素群です。
  • 社会的価値創造への意志が明確で、人材・パートナー・顧客など外部ステークホルダーを巻き込む役割を果たします。
  • 例:
    • 「お客様や社会に対し、迅速かつ大規模な協力が自然に集まる仕組みを作る」
    • 「誰も疲れず、持続可能な仕組みで価値の交換を実現する」
  • 描き方のポイント:1枚絵の頂点や全体の中心に配置し、この領域で語られる理念が全体の羅針盤となることを示す。

2.2 アクションしてきた我々だけが信じられる【思想の圏域】

  • 組織独自の行動原理、文化、経験則、アイデンティティが集約される領域。
  • 他社には模倣困難な、組織内から生まれた「信念体系」や価値判断指標。
  • 例:
    • 「正直かつ透明性を重視し、信頼を第一に行動する」
    • 「クリエイティブかつ社会課題に対して積極的に取り組む」
  • 描き方のポイント:コア・コンピタンスの隣接領域に配置し、「理念を実現するための行動基盤」として位置づける。テキスト説明は簡潔に。

2.3 ドメイン知識を元にモデリングされた【コア・ファンクション】

  • 業務や技術的な面でドメイン固有の機能やサービスを体系的に整理した領域。
  • 言い換えれば、社会的価値や理念を具体的に実現するための「しくみ」「役割」「プロセス」。
  • 例:
    • 多様な顧客体験の質を高めるカスタマーサポート体制
    • 商品企画から販売まで一貫したマーケティング機能の整備
  • 描き方のポイント:思想領域の対置位置に置き、組織の“手足”として実務やサービス展開に関わる具体的要素を示す。

3. 三領域間の連携線を丁寧に描く

単に三つの領域を並べるだけでなく、各要素間に「線=関係性」を設けることが、「独自性」と「全体最適」の感覚を醸成します。

  • これらの「結びつき」こそが組織を個別具体的なものにしている要因を示唆。
  • どこがつながるのかだけでなく、どのように連鎖・相互作用し理念を具現化しているのかを視覚的に理解できる。
  • 過剰に複雑化させず、重要線のみ抽出して引く工夫も大事。

4. 複雑な言葉をわかりやすく噛み砕く

1枚絵に書かれるテキストは必然的に抽象度の高い専門的表現となります。これを誰もが腑に落ちる言葉にするには、

  • 説明文を短く簡潔に
  • 図解中に補足的な注釈を適宜配置
  • 意味が重複しないか確認し、キーワードを統一する
  • 必要であれば視覚記号(アイコン、色、グラデーション)で意味を補強する

5. デザイン面のポイント

  • 色分け:三つの領域を異なる色で強調しグルーピング感を明示的に
  • 領域の形状:楕円や円で囲い、緩やかな範囲として示すことで連続性や包容力を表現
  • 近接配置:連携度の高い領域や要素はなるべく近くに配置し、線の長さを短く保つ
  • 余白とバランス:要素同士が窮屈にならないよう余白を十分に取り、全体の調和を図る

6. 1枚絵の作成ステップ

  1. 理念とビジョンの明確化

    組織が目指す「社会的意義」とそれにどう関わるかの核となる価値を言葉で書き起こす。

  2. 構成要素の抽出

    ビジョン実現に必要な思想固有の要素、業務的・技術的機能などを洗い出し3つの領域に分類。

  3. 関係性の整理

    各要素どうしの作用や影響関係を洗い出し線で可視化できるようまとめる。

  4. ビジュアル化

    色や形でまとまりを持たせ、複雑になりすぎない構図を検討しながら構築。

  5. レビューと調整

    組織のメンバーや外部ステークホルダーに説明し、理解・共感が得られるかフィードバックをもとに磨き上げる。


7. 伝えたいメッセージの明確化

1枚絵はあくまで「伝えたいメッセージを伝える道具」であり、以下の点を常に念頭に置きましょう。

  • 誰に向けて何を伝えたいのか?
  • どの部分で共感や納得を得たいのか?
  • 何が組織の強みで、社会にどのように価値を還元しているのか?

これらが発信者と受信者の間でかみ合って初めて、1枚絵は強い意味を持ちます。


8. まとめ

組織の独自性と社会を繋ぐ1枚絵は、単なる装飾的図解でなく組織の存在意義や実践価値を串刺しで示す「橋渡し」です。

  • ビジョン(コア・コンピタンス)を明瞭に据え、
  • そこに至るための組織固有の思想と行動原理、
  • 具体的な機能やサービスの体系的整理、
  • そしてそれらのダイナミックな連携を視覚的に表現、
  • わかりやすいテキスト・色彩・形状で理解しやすく工夫する。

こうして完成した1枚絵は、組織内外の人々と独自性を共有し、戦略的な一致団結と持続的な成長を促進します。ぜひ活用いただき、組織の未来を描き出してください。

例:1053が作っていた例

1. ビジョンに向けて社会を巻き込むコア・コンピタンス(黄色の領域)

  • お客様や社会に真摯に向き合っている人に対して10倍幸せや人間らしさの価値を提供する
  • 定期的な意思疎通が欠かせないこと
  • 生きていくため、また事業を続けるため、それぞれを成長する共存関係をつくるエコシステム
  • 現代の一般的な方法論とは異なる価値観・テーマ・目標・信念に基づく意思決定の軸

具体要素として以下の4つが示されています。

  • 早く・大きく協力が集まる
  • 決済摩擦ゼロ
  • 誰も疲れない
  • 遠くまで悩みが行き届く

2. アクションしてきた我々だけが信じられる思想(緑色の領域)

5つの要素が挙げられ、それぞれに説明が付随しています。

  • Proxied Life 過去における透明性価値に変わることで、我々ならではのモダンな価値や流動に意味を与える行為。
  • No Markup 次元と消費の意味を変化させ、反復による本質的価値創出を可能にする。
  • Creative Activism 社会課題との複雑な共有に基づきながら、アーティストやクリエイターとしての活動。
  • Magic Moment 信頼を基盤に感応しあうタイミングの創出。
  • (真ん中の円は読み取り困難ですが、周囲の要素と結びついていると推察)

3. ドメイン知識を元にモデリングされたコア・ファンクション(青色の領域)

4つの要素が示されています。

  • Swing by 「遊ぶ」における多様な体験を対話により質の異なる理解に変え、推進役および活用者に最適な刺激を届ける。
  • Once upon a time 「学問」における体系の整理と発展に寄与する領域。問題解決や基礎技術向上に関与。
  • After Session 「未来」において継続される思考やモノづくりに対する価値の段階を示し、現実世界および未来空間を創造する思考と調査。
  • Post Pricing 価格に囚われない価値創造の連鎖を意味し、新たな理解や価値創出の循環を促進。

各領域の相互関係

  • 黄色の「コア・コンピタンス」が上位に位置し、緑と青の各要素と多数の相互リンクにより強い連携を示しています。
  • 緑の思想的要素と青のドメイン的機能の融合が組織の独自性を支えている構造です。

図・資料

自分たちの独自性と社会を繋げる1枚絵の書き方|Tinker